真言宗のお寺で出家得度して尼となり、修行を続けながらの自分自身の心の成長を綴っています。

かんのんいんブログ

自由


母がうちに一人でやってきて、
私に「引っ越したい」と愚痴をこぼした翌日、
妹から電話がかかってきました。

「お母さんが急に引っ越したいとか言ってきて、
明日不動産屋に行くことになったんだ。
実家を売ってマンション買いたいって。」

妹にそう言われ、
私が母を突き放したことは、
やはり良い方向に向かって進み始めたのだと思いました。

年末に血を吐いた母に共鳴した私が、
今年の正月には、実家ではなくうちに皆を集め、
毎年恒例の『ゲーム』の行われるのを回避したことで、
母の中でもやはり変化が起き始めているのだと思いました。

しかし、その翌日になるとまた妹から、
「お母さん、今日になったら急に寒気がするとか言い出して、
不動産屋に行くのはナシになった。逃げられた。」
という連絡が入り、

以前師匠が、
霊的な因縁の強い土地に住む者は、
普通はなかなか引っ越せないものなのだと言っていたのを思い出しました。

そのまた数日後に、
改めて母に電話をかけて様子を探ると、

「不動産屋に行こうとした日は27日だったの。
たくさん声が聞こえてきて、
まるで家に縛り受けられるような感じになって、
すごく怖くて寒くて具合が悪くなったの。
畑に、本家の兄さん夫婦が来ていたんだけど、
兄さんも義姉さんも畑からうちに向かって、
ずっと怒鳴りつけているし、
とにかく怖くて、家の中で動けなかったの」

と母は言い、

「あんたが、何か起こる日はいつも27日だって言ってたじゃない。
あの日もやっぱり27日で。
でも、いつも怖くなるのが2月の終わり頃からで、
3月が一番ひどくて、次に怖くなるのがいつも9月なの。
3月と9月さえ気をつけていれば、
あとはだいたい大丈夫なのよ」

と言いました。 

たしかに、27日には毎月、
奇妙な、不吉なことが起こり続けているのです。

確信は持てずにいるものの、
実家の隣家の従兄弟の起こしたイジメの事件で、
亡くなられた生徒の命日が、
3月27日なのではないかという考えが、
母の話を聞いているうちにまた過りました。

また、母の言う3月と9月というのは、
どちらもお彼岸の供養の時だとも思いました。

結局母は、
父と一緒に精神科へ出掛けていき、
精神薬を飲み始めたところで吐血したことから、
それ以降、一度もその病院には通院していないのです。

それどころか、
吐血した母を病院に見舞った日に、
「あの薬は、実は一回も飲んでないの。
お父さんには黙ってて」と告げられ、
母が本能的に、
精神薬に危険を感じて、
初めから薬を受け付けていなかったこともわかったのです。

母はあの家で一人、
みんなのカルマを引き受けているのだと思いました。

それが、母の『選択』なのだと思うようになったのです。

母のことを師匠に相談する度に、

「お母さん、全部を一人で引き受けていて、
大変ですね。」

と師匠に言われたものでした。

その頃にはその言葉の意味が全く理解できず、
それに振り回されている自分の迷惑のことばかりに気を取られ、
『大変なのは母よりも私の方なのに』と、
私の味方をしてくれない師匠に対して、
腹の立つ思いさえしたものでしたが、
今は、私にもそれがわかるようになったのです。

床下に大金を隠し持って、
その大金を守るように、床の上に直に横たわり、
秘密を一人で握っていた、
夢の中に現れた伯父の『想念』にしてみても、
同じことが言えるのだと思いました。

伯父は実の兄弟から『あいつは金の亡者だから』などと悪口を言われていましたが、
伯父が単体的に悪いということでもなく、
そういう『想念』の積み重なった因縁の土地に、
母も伯父も、兄妹で縛られているのだと感じたのです。

誰一人幸せでなく、
誰一人として、自由ではないのだと思いました。

そういう歴史が積み重なった土地で、
母も伯父も、
先祖からの想念に負けてしまっているのです。

もし母が本当に、
親と兄弟の象徴である実家を捨てることができたら、
もし、自らの意志で自由を選択することができたら、
みんなそれぞれの人生が、
大きく変わるのだろうと思いました。

そして、
そのために私のできることは何かと考えると、
私自身があらゆる物質的なものに執着せず、
もっともっと、自由になることでしかないと、
思ったのです。

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瑠史

Author:瑠史
十一面観音をお祀りして、自宅でかんのんいんを開いています。

第三子を妊娠中に出家得度して尼となり、OSHO禅タロットを使った個人セッションを受け付けています。過去から未来までを見通し、人生を変えたい方のお手伝いを致します。

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