真言宗のお寺で出家得度して尼となり、修行を続けながらの自分自身の心の成長を綴っています。

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差別



母に呼ばれ、
母に書いた手紙を持って、実家へ出かけることになりました。

その日の母は調子が良く、
今がそのタイミングだと感じた私は、

「お父さんて、朝鮮ではなくてアイヌの血を引いているんじゃない?」

と問い掛けてみました。


母はギョッとしたような表情で私を見つめて黙り込み、

「アイヌ・・・?アイヌなの・・?」

と呟くと、

「アイヌなんて口が裂けても言わないで!」

と興奮しました。

「アイヌだったらもっと悪い、朝鮮の方がマシ、
アイヌだったら村ハチになるよ?
この子が学校でいじめられたらどうするの?!」

と言い、一歳になった二男を抱きしめました。


ヒイ、なんか凄まじい展開になったぞ、
と思いつつも冷静に、

「アイヌだと村ハチになって、子供は学校でいじめられるの?」

と聞いてみることにしました。


母は、

「そうだよ当たり前でしょ、アイヌなんて動物と同じ扱いなんだよ、
人間以下なんだから、朝鮮の方がマシなの、
アイヌだって思われたくないから朝鮮だって言ってたんだからあたしは!」

と興奮し、

「結婚したいって親に言ったとき、
今まで一度も怒ったことのなかったおとうちゃんが、
『どこの馬の骨だ!!』って初めて怒鳴ったの、
その頃の私の親友も、『北海道の人なんて、アイヌなんでしょ?』って、
意地悪く何回も聞いてきて。
アイヌじゃない、韓国だと思うって言い返してやったのよ」

と言いました。


アイヌにここまでの反応をすると思っていなかった私は、

「でも今はアイヌ刺繍もみんなが習うくらいだし、
アイヌ文化を勉強している人だってたくさんいるよ」

と言ってみたのですが、

「やめて!二度とアイヌなんて口にしないで、
おまえまさか、誰にも漏らしてないでしょうね?
人に知れたら大変だよ!ここに住めなくなるから!」

と母は取り合ってもくれませんでした。

ブログで世界に向けて発信してしまった後だけど、

「誰にも言ってないよ」

と返事をすると、
母は二男の顔を覗き込み、

「ほら、この子は一重瞼だ、
韓国の血が流れてるからだよ」

と言いました。
そして、

「アイヌはね、それはもうひどい差別を受けて、
結婚もできなくて自殺するしかない人だっているくらいなの。
みんな動物と同じ扱いを受けて殺されたんだから。
アイヌと結婚したなんて思われたら大変だ。
絶対に朝鮮、お父さんは朝鮮なのよ」

と一人で喋りつづけ、

北海道の親戚が、祖父の葬式の時に、
頭に黄色いリボンをつけていたとか、

母の中で『朝鮮』のイメージを持つ、
曖昧な、因果関係の不確かな『証拠』のひとつひとつを、
早口にまくし立てました。


結局、母の話では何ひとつ確かなことはわからずじまいでしたが、

母の心の中にこれだけ酷い『差別』が根付いていて、
それが無意識に私に向けられていたことだけが、

はっきりとわかりました。


私は母に『動物と同じ』と深い部分で差別されていて、

それが私の根深い『自己卑下』と、
強く結びついていたのです。




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プロフィール

瑠史

Author:瑠史
十一面観音をお祀りして、自宅でかんのんいんを開いています。

第三子を妊娠中に出家得度して尼となり、OSHO禅タロットを使った個人セッションを受け付けています。過去から未来までを見通し、人生を変えたい方のお手伝いを致します。

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