真言宗のお寺で出家得度して尼となり、修行を続けながらの自分自身の心の成長を綴っています。

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レッテル

理趣経と般若心経、観音経を読み終えて茶の間に戻ると、
母の様子が次第に落ち着き始めました。

朝6時半に隣家の伯父が叫んだというのは、
母の幻聴なのかもしれませんが、

そういった想念を母がキャッチしているのだということも、
否めないのです。

お寺で言われている通り、
実家の土地には根深い因縁が染みついているのかもしれませんが、
それに振り回されてしまうのは、

私と同様、
母もまた心に深い問題を抱えたまま、
解決できていないからなのだと思いました。


「300万のことはよく分かったんだけど、
どうしてみんながお母さんに同じこと言うの?
お母さんがバカだから何もしないって、
それはどういう意味なの?
何もしないって、何のことを言われてるの?」

私は母に、
自分自身の問題と向き合ってもらおうと思い、
尋ねました。


「馬鹿だからなんにもしないっていうのは、
お盆に本家に行かないことを言っているのよ」

と母はうつむいたまま答えました。

日頃威勢よく、
本家の伯父や伯母の悪口を言い、
『縁を切った』などと言いきっている母は、

本当は本家に寄り付かなくなった自分に、
罪悪感を抱いているのです。

「でも、馬鹿だからっていうのは、なんなの?」

と私が続けて質問すると、

「言語障害だったから知的障害者と間違われたのよ!
昭和の時代はそんなだったの、
私がどもってしまうのは、言語障害なだけで、
知恵遅れではなかったのに。
カンニングしたカンニングしたって、
嫌というほど言われたの。知恵遅れのはずなのに、
テストでいい点を取ったら、カンニングしたんでしょって、
小学校三年生までの担任に。
私カンニングなんてしてなかったのに、
近眼だからほかの生徒のテスト用紙なんて見えないんだよ?
それなのに。」

その質問をきっかけに、
母にスイッチが入りました。

それは一度も聞いたことのなかった、
母の子供の頃のエピソードでした。


母が小学校に入る時の面接で、
祖母は母に「おまえは馬鹿なのだから、絶対に何も喋るな」と言い、

祖母との約束だけを健気に守った母は、

面接で名前を聞かれても年齢を聞かれても、
何も答えず、

結果、特別学級への案内通知が届き、

「馬鹿を産みやがって、恥さらしが」

と祖父が母の目の前で祖母を罵った、

というのが、

今でも母のトラウマとなっているのです。


「だから私、運転免許証の書き替えの時に、
またカンニングしたと言われると思ったから、
後から全部の余白に試し算をわざと書いたの。
それでも警察官は小声で『カンニングしただろ』って呟いたけど、
咎められなかったのよ」


何の話をしているのか、
全部を理解できずとも、

母がとても大変な人生を歩んできたことだけは、
よくわかりました。


「馬鹿というレッテルを剥がしたい」

と母は最後に言いました。


でも、そのレッテルを自分に貼る最終決定を下したのは、
自分自身ですし、
剥がすのもまた、自分にしかできないのです。


私はさらに、
母の心の奥深くへと、

分け入って行くことにしました。


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プロフィール

瑠史

Author:瑠史
十一面観音をお祀りして、自宅でかんのんいんを開いています。

第三子を妊娠中に出家得度して尼となり、OSHO禅タロットを使った個人セッションを受け付けています。過去から未来までを見通し、人生を変えたい方のお手伝いを致します。

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