真言宗のお寺で出家得度して尼となり、修行を続けながらの自分自身の心の成長を綴っています。

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ゴミ


母は電話で、

「なんだかわからないけど疲れ切って。
身体が動かないの」

と言いました。

「電話に出るのも億劫で。
ずっと寝ていたの」

と言う母に、

「ちょっとだけ、お経を読みに行ってもいいかな?」

と言うと、
私が家にやって来ることさえ億劫だと言いながらも、
母は受け入れてくれたのです。


母の気の変わらないうちに、
と急いで支度をして、
赤ん坊を連れて実家へ出かけました。

玄関から出迎えてくれた母は、
人相が変わっていました。

『目が据わってる・・・』

と感じた私は、
恐ろしくて母と目を合わせることができませんでした。


駐車場に車を駐車したタイミングで、数名の男子高校生が、
自転車に乗って実家の前を走り去りました。

お喋りをしながら走り去った高校生に向かって、
恐い形相をした母が、

「キチガイが!」

と悪態をつきました。


「キチガイが、ああやってあたしのことバカにして。
今の聞いただろ?あたしをバカだって言ったのを?」

と母は言い、
庭に風で舞い込んだ一枚のビニール袋を拾い、

「兄さんがうちに毎日投げ込むの。
バカにして。
こんなゴミ、なんであたしが拾わなきゃならないの?!」

とヒステリーを起こしました。


やっぱり、母は頭がおかしいのだ、
と思いました。

でも師匠から、
目に見えない者がたくさんこの家に集まってきているという連絡を受けて、
私は今日ここに来たのだ、

とも思いました。


霊なのか、病気なのか、
病気だから霊に憑りつかれるのか、
霊に憑りつかれて病気になったのか、

自分の中でどうにも整理がつきませんでした。

とにかく母が恐ろしく、
どうにも心細い気持ちのまま、

家の中へ入った私は真っ先に観音様の前に腰かけ、
習ったばかりの理趣経を読み上げました。


お経を読んでいる私の後ろに、
赤ん坊を抱いた母が何度もやって来て、
悪態をつきました。

「育児も放り出してお経なんか読んでるね、
おまえのママは」

と二男に、私への嫌味を囁きながら後ろに立っているのです。

「キチガイが」

と言いながら窓の外を睨んだり、
そわそわと落ち着きない母は、
その姿そのものが、

『リアルなホラー作品』

といった様子でした。


母に邪魔をされても、最後までお経を読みきりました。

理趣経と般若心経、観音経まですっかり読むと、
小一時間が経過していました。

「お茶淹れたから」

と呼ばれて茶の間へ行くと、

まだ目の座ったままの母は、

「こんなふうにまりこと別々に来ないで、
今度から一緒に来てくれる?
別々に来られると二回用意しなきゃならないから、
面倒くさくてたまらないんだけど?!」

と、イライラを私にぶつけてきました。

黙って聞いていると、
本家の伯母の悪口が始まり、
その次には父の悪口、それから妹の悪口を吐き散らし、

さらには私の子供たちのことまで、

「あんなにお嬢様みたいにしとかないで、
働かせなさいよ?!
あたしなんて15の時から母親にお金あげてた。
親孝行ずっとしてたの、ずっと母親にお金あげてたんだから」

と非難しました。

家族全員の悪口を言い終えると、

「またあのキチガイが出てきやがった」

と言い、
何度も窓の外へ向かって、

「うるせえ、黙れ!」

と叫ぶのです。


お経一回読んだくらいじゃ変わんないじゃん・・・

とぐったりしつつ、
だからといって二回読んでも同じなのだろうと諦め、

考えてみたら母は昔からこうだった、
子供のころから、
母の口からは誰かの悪口しか聞いたことがなかったし、
私自身罵られながら育ったのだから、
今更がっかりするようなことでもないと、自分を励ましました。

まあいいや、
師匠に言われたことはやり遂げたのだし、
弟子としては、言われたことだけ熟していればいいのだと開き直っていると、

「ドライブに行きたい」

と突然母にせがまれて、
私は母を連れて、車に乗り込んだのです。





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プロフィール

瑠史

Author:瑠史
十一面観音をお祀りして、自宅でかんのんいんを開いています。

第三子を妊娠中に出家得度して尼となり、OSHO禅タロットを使った個人セッションを受け付けています。過去から未来までを見通し、人生を変えたい方のお手伝いを致します。

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