真言宗のお寺で出家得度して尼となり、修行を続けながらの自分自身の心の成長を綴っています。

かんのんいんブログ

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デビュー



春のお彼岸に向かって、
『理趣経』を唱える日々が続きました。

師匠の詠む理趣経を録音し、
自宅で毎日、それを聞きながら練習しました。

毎日毎日長いお経を読んでいると、
また夢を見るようになりました。


実家の風呂の水が濁っていて、
母と一緒に汚れた水を掻い出す夢や、

道に迷った人が実家へやって来て、
一緒にその人の行く先を探す夢などを見ました。

それから、
実家の庭にたくさんの人が集まってきて、

みんなの持ってきた卒塔婆を次々と預かる夢も見ました。

夢の中に師匠も現れたので、

「こんなにたくさん、
卒塔婆を預からなければならないのでしょうか」

と困って相談をすると、

「どちらにしても、
みなさん卒塔婆をかんのんいんへ置いて帰っていますから、
どうせならきちんとお祀りした方がいいと思いますよ」

とあっさりと返されてしまいました。


3月11日には、震災の被害者の方々へ向けた法要が、
お寺で開かれました。

私も黒衣に身を包み、
師匠と一緒に理趣経を読みました。

15日には、師匠の『声明』のライブに一緒に参加することになり、
11日の法要のあと、散華の練習をしました。

「いよいよデビューですね。
普通はだんだん、法要の時に少しずつデビューしていくのに、
いきなり舞台に立つなんて大変ですね」

と師匠は笑って言いました。

散華の練習の後、
見た夢の話を聞いてもらうと、

「卒塔婆は実家の観音様の前で預かったんですか?」

と聞かれたので、

「いえ、自宅の十一面観音の前でした」

と答えると、

「やっぱりそうなんですね」

と師匠が答えました。

何が『やっぱり』なのかわからないまま、

それからも毎日、
不思議な夢を見続けました。


そんな中、父から連絡が来て、

「本家の伯母さんには、
もうおまえに一切連絡をしないように言っておいたから、
もう安心して自分の人生を生きてください」

と言われました。

師匠も、

「お父さんや妹さんがせっかくバトンタッチしてくれたのですから、
瑠史さんはもう手を出さずみんなに任せて、
これからは自分のことをやった方がいいのではないですか」

と言ってくれましたが、

「責任放棄しているような気持ちがして、
本当にいいのかな、と戸惑ってしまうのですが」

と答えると、

「いばらがないと、やっぱり寂しいですか」

と言いました。


『いばら』と聞いて、

確かに、
両親のもめ事や親戚とのトラブルに困りながらも、
それを『仕事』と思いながら生きてきた人生と、

別れるのを惜しんでいる自分に気が付きました。

その煩わしい仕事を一切他人に任せて、

師匠と一緒に舞台に立ったり、
多くの人へ向けて読経をしたりする、
これまでとは全く違った人生に、

恐怖を感じているのを自覚したのです。


そして、

「貧乏くじを引くのはもうやめて、
悲劇のヒロインになりたい願望も捨てて、
今年は『運』を遣った方がいいと思う」

と師匠に言われたことを、

もう一度、
思い出したのです。







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反抗期



北海道と東京という離れた場所にいる父と私が、
たった一通のメールで、

ほんの少しだけ、心が近づいたのだと感じました。


すると何とも不思議なことに、
父からのメールを確認してお寺から自宅へ戻ると、

息子が自室の大掃除をしながら待っていました。

決して私が踏み込んではいけない息子の部屋からは、
絶えず異臭がしており、

「部屋の状態はそのまま、
その人の心の状態なのだから勝手に触れてはいけません」

と師匠から言われていた私は、

息子がいつか自発的に『生活』を始めることを信じ、
息子の部屋がどんなに汚れていても、
見て見ぬふりを続けていたのです。


息子の部屋の掃除は遅くまで続きました。

汗だくになった息子が、

「ゴミ袋二袋分、ゴミが出たよ、
あとは全部雑誌だから、雑誌の日に自分で捨てるよ」

と言って部屋から出てきたのは、
深夜の二時のことでした。


「そう、綺麗になったの、すごいじゃない」

と顔を上げた私に息子は、

「母さんあとね、俺、反抗期終わった」

と言いました。

「あ、そう、そうなの」

と面喰った私に息子は、

「うん。なんで母さんに部屋に入ってはいけないなんて言ったのか、
全然理由がわかんなくなってたことに、
掃除しながら気が付いたんだ。だからもう部屋に入っていいから。」

と明るく笑ったのです。


息子の自室に無理やり入って掃除をして、
髪を掴みあって力尽くで喧嘩をしたのは、

息子が中学二年生の時でした。


「反抗期・・・5年間だったってこと?
長かったね。お疲れ様」

と息子に言うと、

「長かったね。母さんもお疲れ様」

と息子は笑いました。


以前、自己啓発セミナーに参加した時に、

「心の世界はみんな繋がっていて、
その時間差は全くない」

と先生が言っていたのを思い出しました。


私が父を赦したら、
息子が私を赦したのです。

私と父の問題がそのまま、
私と息子の関係と繋がっていて、

私が父に抱いた恨みはそのまま、

息子が私に『返して』いたのです。


結局、因果応報という法則から誰一人逃れることはできず、

幸せになりたければ、
自分の心を変えるしか術はないのだと、

私はまた、思い知らされたのです。






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プロフィール

瑠史

Author:瑠史
十一面観音をお祀りして、自宅でかんのんいんを開いています。

第三子を妊娠中に出家得度して尼となり、OSHO禅タロットを使った個人セッションを受け付けています。過去から未来までを見通し、人生を変えたい方のお手伝いを致します。

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