真言宗のお寺で出家得度して尼となり、修行を続けながらの自分自身の心の成長を綴っています。

かんのんいんブログ

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予感



その晩、お寺から帰宅をして夕食の支度をしていると、
母からまた電話がかかってきました。

「あんた、あの子が知ってるわよ、亡くなった子の名前」

と母は言い、

本家の従妹が知っているから電話をかけて聞いてみなさいと言いました。


それは本家の方の長女で、
確かに実家の隣家の従弟と同学年だったのです。

遠くへ嫁いでしまってから、その存在すら日常生活の中にない従妹に、
こんな意味不明な内容のことで電話を掛けることには勇気がいりました。

しかし思い切って電話を掛けることに決めたのは、

お彼岸に入ってから毎晩のように、
夢の中で本家へと出掛けていたことを思い出したからでした。


電話を掛けると、

「なみちゃん・・?」

と驚いたように電話に出てくれた従妹に軽く挨拶を済ませ、

「本当に、妙なことで電話したんだけど、
中学生の時に亡くなった同級生がいたのを覚えてるかな?
その子の名前が知りたいの」

と尋ねてみました。

「ああ、薬を飲んで、自宅で亡くなった男子生徒ね、
たしか卒業してから亡くなったんだよ」

と従妹は答え、卒業アルバムを探し出し、
その名前を教えてくれたのです。


直感で、その子の亡くなったのは3月だったのだと思いました。


3月のお彼岸から始まって、8月のお盆の終わるころまで続いていた謎の咳には、
もうひとつ、このことを浄化してほしいというメッセージももぐりこんでいたのだと思いました。


護摩祈願の前日に、妹が近所へ引っ越してきました。

同じ日に、父も北海道から帰ってきて、

両親で引越しの手伝いの為と、新しい部屋を見にやってきました。


母に経木を渡し、名前を書いてもらいました。


名前を書いてもらっている間に、父に、

「来月24日に出家得度が決まりました」

と報告しました。


「おまえの人生なのだから、おまえの好きなように生きなさい」

と父は答えました。


出家得度の日が決まり、妊娠もして、妹もそばへやってきて、

母に憑りついていた霊の正体がはっきりとして、


ぐちゃぐちゃに絡み合っていた紐が、
いっぺんにほぐれはじめたように感じました。


欲しいと思っていたものが、全部手に入る、

そういう予感で、いっぱいになったのです。







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経木



お寺へ出かけると、住職の方から、

「最近ご実家はどんな感じですか?ちょっと、状態悪くありませんか?」

と話を持ちかけてきました。

朝のおつとめの時に、実家の様子のおかしいのが視えたのです。


「ご実家の二階へ続く階段の途中に、小窓がありましたよね?
あそこがちょっと、最近ざわざわしているみたいなので、
あそこにも小さい観音様を入れた方がいいかなと思うのですが。
ただ、観音様を入れたら最後、毎回きちんとお参りしないと余計に大変になりますが、
どうしますか」

住職にそう言われ、

「実は今日は母のことを相談に来たのです。
母が近頃様子がますますおかしくて、妹と二人で恐いねってずっと話していたところで」

と私は口火を切り、母の言ったことをそのまま住職に報告しました。


20年前、隣家の従弟にイジメを受けて亡くなった男の子の霊が現れたことを話し、

「母がいやにその霊に同情をして、その子のお墓を探し出して供養したいと言い出したんです。
隣家の伯父と伯母にとっては消し去りたい過去だろうから、自分が代わりに供養したいと。
その子の両親の想念が自分に乗り移って、これまで隣家に向かって憎しみを吐き続けていたのだと。
でも正体がわかったら正気に戻って、
もう隣家の伯母に向かって暴言を吐く気持ちにはならなくなったと、言うのです」


住職は黙って私の話を聞いていましたが、

「お母さんは本当に、時代が違っていれば人気の巫女さんになっていた人ですから、
それは妄想ではなくて本当に受信しているのだと思います。
これはちょっと、きちんと供養した方がよさそうなので、
お護摩の日までに、その亡くなったお子さんの名前を調べてきてもらえますか?
何々君と、苗字だけでも構わないので、名前がわかった方がいいので」

と言い、

「ここへ相手のお子さんの名前を書いて成三菩提と記し、
お母さんとなみこさんとそれぞれの字で書いて持ってきてください」

と、経木をふたつ用意してくれたのです。


20年前に従弟のイジメで自殺をした男の子の名前など、
一体どうして調べればいいのか途方にくれました。

まさか従弟本人に電話をかけて聞くことなど、できないと思いました。

母に何年もの間、家の中から暴言を吐き散らされ、

母を入れる精神病院を探し、

「なみちゃんが叔母さん放っておくなら最後の手段を使います」

と、私に冷たいメールを送りつけてきたのが最後のやりとりだったのです。


お寺の帰り道で母に電話をかけ、
住職に言われたことをそのまま伝えました。

「名前はわからないね」

と言った母でしたが、

「相手の子の親の恨みが、全部兄さんたちに向かっているのよ、
それで隣は誰も幸せになってないの。
きちんと詫びて供養すればよかったのに、兄さんたちがなかったことにしようとしたから、
相手の子の親は恨んだままで止まってしまったの。親が恨んでいるからその子も成仏できないのよ」

と言い、なんとか供養できれば、
みんなこれから良くなっていくのだと言いました。


供養をお願いする護摩祈願の日まで二日しかなく、
隣家の従弟と年の近い、妹に聞いてみましたが、
やはり学年が違うので名前まではわからないと言われてしまいました。

その事件の起こった時に、私はもう成人していたので、
私こそ名前まではわからないのです。

結婚して一年目にその事件が起こり、

自分たちの母校で自殺が出たと驚いた友人から私の耳にも伝わり、

「あんな田舎の、山に囲まれた中学校で、
そんなショッキングな事件が起こるとは」

と衝撃を受けた私は、

まさかその事件に自分の従弟が関わっていたとは、

知る由もなかったのです。





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霊障



お彼岸が始まると、夢に母方の本家が現れるようになりました。

昼間活動しているときには全く思い出さないのに、
夜になって眠りにつくと、毎晩毎晩、本家に出掛けて行くのです。

「本家に行けというメッセージだろうか」

と思いつつ、

「夢に見たから遊びに来ました」

と気軽に出かけることには、やはり躊躇してしまうのでした。


妹が近所に引っ越してくることになり、
引越しの手続きのために毎週のように帰ってくることになりました。

妹が実家へやって来るたびに会いに出掛けたのですが、

お彼岸に突入してからというもの、
母の様子が一層おかしくなり始めたのです。


私や妹のために食事を用意しながら、台所に一人で立っては、
見えない誰かに向かってブツブツと文句を言い、

お風呂に入っているときにも、風呂場から母の独り言が聞こえてくるのはとても気味悪く、

それを黙って聞いている、私たち姉妹は手を取り合って、

「お母さん恐いね」

と怯えるばかりだったのです。


そしてお彼岸の最終日、自宅で仕事をしていると、母から電話がかかってきました。


そんなふうに、近頃いよいよ様子のおかしい母だったので、
何を言われるのだろうと身構えて電話に出ました。


「毎晩観音様の前で寝ていたら、青黒い魂が現れて、私に話しかけてきたの」

と母は言いました。

「あの子に苛められて、自殺した男の子の霊だったのよ」

と母は続けました。

「自分は60歳や70歳まで生きることができたのに、
15歳で死んでしまって後悔している、親があんなに悲しむとは思わなかったと言ったの。
自分は恨んでいないけど、自分の両親が20年経った今でも、兄さん達一家全員を恨んでいるって。
うやむやになったまま終わってしまったことを、恨んでいると言うのよ。
だから親の想念が私に憑りついて、自分たちの代わりに隣の家へ暴言を吐かせたって。
これまで私に憑りついていたのは自分たちだったと、教えてくれたの」

母は途中で涙ぐみ、震える声で私にそう話したのです。


あの子、というのは、
実家の隣家の息子、つまり私の従弟のことなのです。

中学生の時にイジメをしていて、いじめられた相手の子が自殺をしてしまい、

それからお寺へ通って写経をしたり、自分なりに供養をしたけど、
今でもそれが忘れられないと、

一年半前のお盆に再会した時に、従弟がそう告白してくれたのです。


頭がおかしいようにしか見えない母ですが、
嘘をつくことだけは、ないのです。

母は本当のことを言っているのだと思いました。

しかし、それが母の妄想なのか、それとも本当に霊障なのかを調べる必要があると思いました。

それを調べる手段は、お寺の住職に相談することしかないのです。


私はお寺へ出かけていき、住職にこの出来事の相談をしたのです。





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プロフィール

瑠史

Author:瑠史
十一面観音をお祀りして、自宅でかんのんいんを開いています。

第三子を妊娠中に出家得度して尼となり、OSHO禅タロットを使った個人セッションを受け付けています。過去から未来までを見通し、人生を変えたい方のお手伝いを致します。

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